1:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)16:13:12 ID:dD2nKuVFd
ちょっと何言ってるか分からないかもしれませんが、
語らせてください

4:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)16:14:43 ID:YKqOVvU6t
よし話してみなさい

9:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)16:18:38 ID:dD2nKuVFd
一応スペックです
>>1
当時16歳
女 チビ 眼鏡

男の子
当時17歳
中性的で、端整な顔をしてました
背は普通、痩せてた 

 

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21:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)16:24:53 ID:dD2nKuVFd
私は、物心ついたときから母一人、子一人の母子家庭でした。
恐らく、生まれてから10歳ぐらいまでは、
超ド田舎で暮らしていました。

周りにはお爺ちゃんお婆ちゃん、
あとは田んぼぐらいしかありませんでした

26:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:07:37 ID:dD2nKuVFd
田舎に住んでいたとき、
私の家の隣にはとっても優しいお婆さんが住んでいました。
面倒見がよく、母が仕事で遅い時などは
よくお家にお邪魔させてもらいました。

その孫にあたるのが、スレタイの男の子です。

いちいち男の子と書くのも面倒なので、
「ゆき」というあだ名を使うことにします。

ゆきは、何もない田舎での、私の唯一の友達でした。

私はもともと、
ちょっと勝気なところがありますが、ゆきはその正反対。

いつも静かに笑っていて、
私のあとからついてくるような、ちょっとオドオドした子でした。

私はいつもゆきを引き連れ、色々なことをして遊びました。

ゆきのお婆さんも、
「孫が二人できたみたいねー」なんて言っていましたw

27:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:08:04 ID:dD2nKuVFd
ゆきと一緒にいたのは、大体5~10歳のときでした。
私が10歳の時、母が街へ出て仕事をしたいと言い始めたのです。

これまでより多くのお給料が貰え、暮らしも安定するはずだ、と。

女で一つで私を育てる母の、苦渋の末の決断でした。

28:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:08:28 ID:dD2nKuVFd
小さかった私はそれが分からず
「引越しなんかしたくないぃいいー!!」と泣き喚きました。

しかし、母の決定は変わらず…。

私は田舎から離れ、県の中心部へ引越しすることに。

30:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:09:29 ID:dD2nKuVFd
引越しをすることをゆきに伝えた時、彼は私以上に大泣きしましたw
>>1ちゃんがいなくなったら、俺、誰と遊べばいいの? とか

俺も町に引越しするー、一緒がいいー、などなど。

見てるこっちの涙が引くほど、豪快なだだっこぶりでしたww

私は「何か情けねーなコイツ」と思い、
泣きじゃくるゆきを置いて、さっさと引越し準備に入りました。

31:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:10:02 ID:dD2nKuVFd
そんなこんなで引越し当日、
空っぽになった家に、ゆきが別れの挨拶をしに来ました。
玄関先でもじもじするゆき。
私は、おもちゃの整理があるから
早く用件を言え、とかなりツンツンした

態度でしたw

32:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:10:27 ID:dD2nKuVFd
ゆきは真っ赤に腫れ上がった目で引越しトラックを見て、
「本当に行っちゃうんだねー」とぽつり。

1「うん。あともう少しで行く」

ゆき「1ちゃん、寂しくないの?」


「ちょこっとだけwでも、
 町にはお友達いっぱいいるってママが言ってたw」

ゆき「ここには、おらんもん…」ナミダメ

1「そんなことないじゃん、小学校にはいっぱいお友達いるじゃん」

ゆき「でも1ちゃんはいないもん」

33:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:10:57 ID:dD2nKuVFd
往生際が悪いゆき。
私はそれっきりまた、
拗ねたように口を閉ざしたゆきを放って置いて、準備をしました。

衣装ケースを運んでいると、スカートが落ちました。

34:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:11:28 ID:dD2nKuVFd
1「これ、もう着れないからいらない。ゆきにあげようかww」
と冗談を言ってみました。するとゆきは

ゆき「えっ、本当!貰っていいの!?」

と、何故かめちゃめちゃ嬉しそうに。

35:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:11:54 ID:dD2nKuVFd
1「男の子なのにスカートもっとくのwおかしーw」
ゆき「いや、もうこれ貰った。俺のだから触らないで」

ゆきは頑なに、スカートを抱きしめて離しませんでした。

結局、時間になって私は車に乗り込みました。

36:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:12:20 ID:dD2nKuVFd
ゆきは左手にスカート、
右手は婆ちゃんに握られるという情けない格好でした。
車から身を乗り出して、「ばいばーい」と叫ぶと

鼻水を噴出しながら

「ばいばいぃいいい゛ぃいい゛」と
藤原竜也化していましたw

37:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:12:51 ID:dD2nKuVFd
あとでまた振り返ると、
スカトで鼻水拭いてたww
なんて奴でしょうw

46:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:33:53 ID:dD2nKuVFd
そんなこんなで、引越しが完了。
引越ししてからしばらくは、
ゆきから怒涛の電話攻撃、手紙攻撃がありましたw

母は安定し、割と早く家に
帰れる仕事になり、私の寂しさは薄れていきました。

だから、ゆきが居なくなった寂しさも、かなり早くになくなりましたw

…のくせに、ほぼ毎日かかってくる電話。

47:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:34:18 ID:dD2nKuVFd
ゆき「もしもし1ちゃん」
1「またゆきかwwww」

ゆき「そっちの学校、どう?楽しい?」

1「うん。もう友達いっぱいできたよー」

ゆき「…なにそれ、ずるい」

1「ゆきの小学校もクラス替えあったよね?どうだった?」

ゆき「あんまり」

48:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:34:37 ID:dD2nKuVFd
もともとコミュ症?っぽかったゆきは、
私が居なくなった事で病状が悪化。
小規模な田舎学校のくせに、
なかなか友達ができないらしく…

ゆき「1ちゃん、もう帰ってこないの?」

1「しつこいwwそうだってば」

ゆき「1ちゃんおらんと、楽しくないや…」

ゆきはかなり引きずっていて、とにかくしつこかったw

50:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:51:04 ID:dD2nKuVFd
しかし2,3ヶ月経つと、
流石のあいつにも友達ができたようでした。
電話もほとんどしてこなくなり、
ゆきの存在はだんだん埋もれていきました。

それでも、年に2,3回手紙は律儀に届きましたし、
年に1回くらいは遊びに行っていました。

しかし、それも中学校進学と同時に終わってしまいます。

51:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:55:43 ID:dD2nKuVFd
私は市立の中学へ、ゆきは地元の中学へ。
こう、中学校になるといよいよ大人?という感じで、
自然と男女の溝ができてしまいます。

52:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:56:20 ID:dD2nKuVFd
入学式の終わりに、家の電話が鳴りました。
出てみると、ゆきでした。

ゆき「もしもし、俺」

久々に聞いたゆきの声は、あまり変わっていなくて、
相変わらず少女のようでした。

53:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:57:05 ID:dD2nKuVFd
なんとなく緊張して
1「あ、ああ…。おひさしぶりです」

ゆき「ちょ、他人行儀な」

1「いや…。」

ゆき「俺たち、もう中学生だねー」

1「そうっすね」

ゆき「…元気?」

1「うん、元気」

ゆき「俺も」

1「学校、どう?」

ゆき「まだなんとも言えないわ」

1「だよね」

ゆき「…」

1「…」

<ユキー、ゴハンー

ゆき「あ、呼んでる。じゃあね、**(私の苗字)」

1「あ、うん」

54:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:57:45 ID:dD2nKuVFd
これが多分、最後の電話の内容。
会話内容とかは、かなりうろ覚えですが…。5分もなかったはず。

印象的だったのが、
最後に「1ちゃん」ではなく私の事を苗字で呼んだことでした。

それから、彼からの連絡はなくなりました。

55:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:58:44 ID:tOQi1VZX7
>>1は女なん!?

56:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)17:59:41 ID:dD2nKuVFd
>>55
はいw最初にそう書いてますよ!

57:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:02:25 ID:tOQi1VZX7
気付かなかったわw
悪い続けて

59:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:18:05 ID:dD2nKuVFd
それから、私の中学校生活が始まります。が、特になにもありません。
部活には一応、美術部に入り、友達にもまあまあ恵まれました。

派手な女の子、という訳には行きませんでしたが…。

頭は普通だったので、中学校3年生になったとき、
高校は偏差値的にも普通のところを選びました。

この3年間、正直、ゆきのことは忘れていましたw

60:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:18:29 ID:dD2nKuVFd
そして無事、高校に合格して晴れて女子高生に。
何事もなく、高校生活を送っていました。

そんなとき、お母さんに異変が。

もともと体は丈夫な方でしたが、風邪のような症状が出始めました。

顔色が悪く、いかにも具合が悪そうでした。

家に帰ってきても、疲れているのに眠れないことがよくありました。

過労による、病気でした。

(詳しいことは、なんとなくふせておきます。)

61:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:19:00 ID:dD2nKuVFd
結局、母は入院することになりました。 
私が16歳の、夏休み目前のことです。
すごくショックでした。
私が何も考えず、ただただ高校生活を送っていたのに対し

母は身を削って働いていてくれた。それが身に染みて分かりました。

あの時ほど、自分のことを情けなく思ったことはありません。

62:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:19:22 ID:dD2nKuVFd
病院で、母は心配そうに言いました。
母「入院かぁー…。大分家あけることになるね」

1「うん…」

母「ごめんねぇ」

1「何で謝るの」

母「いや、あんたもうすぐ夏休みだけど、どうやって暮らしていくのよ」

1「」

そうです。母子家庭の私にとって、母がいなくなる=ぼっち です。

65:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:28:57 ID:dD2nKuVFd
これは本当に由々しき問題でした。
母の入院は一ヶ月程度、ちょうど夏休みと被ります。

その間、私はどう生きていけば…?

1「…一人暮らし、できるかも。一応家事は全部できるし」

母「ダメにきまってんでしょーが」

子供の浅知恵は、母に一蹴されてしまいました。

66:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:29:51 ID:dD2nKuVFd
ではどうすれば…?どうしようもなく、
不安になっていると、母はどこかに電話かけました。
1「何の電話」

母「んー、あんたね、**のおばちゃんって覚えてる?」

**のおばちゃんとは、私の親戚のおばちゃんです。

私が以前住んでいた、
ゆきのいる田舎に一人暮らししている女性でした。

1「あー、うんうん。覚えてるよ」

母「あんた、そこに行きなさい。夏休みの間、そこで暮らしなさい」

1「えっw」

母「えっ、じゃないが!迷惑かけるんじゃねーぞ!」

なんと。私はおよそ6年ぶりに、
あの田舎に住むことになってしまいましたw

70:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:43:31 ID:dD2nKuVFd
夏休み当日、私はおばちゃんの家にお引越し?しました。
まあ、持つものと言えば勉強道具と服と小物ぐらいでした。

おばちゃんは、迷惑そうなそぶりを全く見せず、
寧ろ嬉しそうに歓迎してくれました。

しかも私の部屋として、使わない部屋をあてがってくれました。

部屋の片づけが終わると、ゆきの家に行って挨拶をしました。

71:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:44:10 ID:dD2nKuVFd
お婆ちゃんは、久々の再開に号泣w
それとなくゆきの事を聞いてみると、
なんと部活に行ってるのだそう。

1「将棋部とかですかww」

お婆ちゃん「いんにゃ、バスケよ」

1「!!!?wwww!?」

ゆきがwwあのゆきがバスケww
あまりにも意外な組み合わせでしたww

72:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)18:44:34 ID:dD2nKuVFd
お婆ちゃんの話によれば、
ゆきは近くの高校に通い、成績優秀で部活もがんばってるそう。
ただ、唯一の悩みが「女っ気がない」ということらしく。

中学、高校と全く色気がなかったようでした。
これには何となく、納得。

74:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)19:06:10 ID:ntGt7ocdS
何となく納得って、
いつ女って気づいたんだ?

75:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)19:21:24 ID:dD2nKuVFd
>>74
ああ、すみません。書き方が悪かったですね。
恋愛の気配がなかった、ということです! 
ゆきは生物学上は男ですよww

80:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)19:38:39 ID:dD2nKuVFd
せ夕方まで色々世間話をしていると、
ゆきが帰ってくる音がしました。
思わず緊張し、ガチガチになってしまいました。
正座のまま、居間にいると

ゆきがひょこっ、と戸から顔を出してきました。

81:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)19:39:07 ID:dD2nKuVFd
ゆき「え」
お婆ちゃん「ニヤニヤ」

お婆ちゃん「ゆき、1ちゃんよww」

1「ド、ドモ…」

ゆきは、大絶叫していましたww

82:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)19:39:35 ID:dD2nKuVFd
ゆきは顔を真っ赤にしてあたふたし、
「1ちゃん!?1ちゃんだよね!!」と絶叫し続けました。
あまりのテンションの高さにびびっていると

ゆきは興奮した様子で、
「大きくなったね!」 
「髪のびた!?」 
「眼鏡になってるぅうう」

とまくしたててきましたw

83:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)19:40:00 ID:dD2nKuVFd
ちょっと落ち着け、と
お婆ちゃんにたしなめられて、やっと座りましたw
テーブルを挟んで向かい合わせになったのですが、
深呼吸の鼻息がうるさかったw

私も落ち着いて、彼をよくよく見てみました。

背は、伸びていて、体も少し筋肉質になっていました
(それでも、スポーツをやっている
 人間にしては、ヒョロかったようなw)

問題は顔でした。誰だこのイケメソはww

もう、ビックリするほど綺麗な顔立ちになっていらっしゃいました。

幼い頃から目が私よりも大きく、
顔も小さかったのですが、全く劣化していませんでした。

肩身が狭いwwうはwww

86:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:06:37 ID:dD2nKuVFd
もうとにかく久しぶりすぎて、何も言えない私。
しかしゆきのマイペースっぷりは全く変わっていなかったw

私が緊張しているのを気にせず、ベラベラと喋る喋る。

(ゆきは昔から、興奮すると早口でまくしたてるクセがあったのでw

87:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:06:56 ID:dD2nKuVFd
ゆき「中学校くらいのときだよね?最後に話したの!」
1「ハ、ハヒ」

ゆき
「俺、中学校に入ってから、色々頑張ったんだよw
 運動とかも始めたし、勉強も頑張ったしw」

1「ソ、ソデシュカ」

ゆき
「いやー懐かしいなー、
 そういえば1ちゃんは部活何やってるの?」

1「ビ、ビジュツ」

ゆき「ええええ、すっげぇええ!絵、見せて!描いて描いて!」

1「」

正直、苦手なノリでしたww

88:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:07:23 ID:dD2nKuVFd
ゆきの奴は、バスケという青春スポーツを通して
立派なリア充へとメガ進化していましたw
ゆきからの口撃をコミュ障な返事で
ボソボソと返していると、何時の間にか夜に。

その日は、ここで夕ご飯をご馳走になりました。

帰るとき、ゆきが送ってくれました。

かえるや、虫の音が懐かしかった。
暗いあぜ道を二人で並んで歩きました。

89:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:07:50 ID:dD2nKuVFd
おばちゃん家に帰ると、
おばちゃんがスイカを用意していて、
ゆきを家に引きずり込みました。
二人でテレビを見ながらスイカを食べていると、
ゆきが「部屋を見たい」と言い出しました。

別に断る理由もないか…。と思い、案内すると、
何故かゆきは「すげーw」を連発していました。

今思えば、緊張してぶっきらぼうになっていた私を、
解そうとしていてくれたのかもw

ゆきは一通り机やポスターなんかを見た後、本棚に目をつけました。

90:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:08:38 ID:dD2nKuVFd
ゆき「あ、これ俺も好きな漫画だー」
ゆき「1ってこんな難しい小説も読むんだーすげー」

勝手に漁っていくゆき。

その手が、ファッション雑誌の前で止まりました。

すると、今まで口を挟む隙もなく話していた声が、ぴたりと止みました。

ゆきはおもむろに一冊雑誌を抜き、
興味深そうにしげしげと見つめました。

91:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:09:21 ID:dD2nKuVFd
ゆきはしばらく雑誌を読んで
ゆき「…すげー、都会の子ってこんな派手な格好してるんだねw」

1「いやいや、ここの女の子もこんな感じじゃないかな…」

ゆき「いやー、多分違うと思うw町には、こんな子いっぱいいる?」

1「うん。皆引くほどおしゃれ」

92:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:09:46 ID:dD2nKuVFd
1「うん。皆引くほどおしゃれ」
ゆき「…1も、こんな格好する?」

ゆきが見せてきたのは、花柄やピンク、
レースといったいかにも女の子っぽい服のページ。

1「まあ、ここまで派手じゃないけど…」

ゆき「へー。すげー」

な  に  が  ?  馬鹿にしてるのか?

93:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:10:15 ID:dD2nKuVFd
少しイラっとしていると、
ゆきは本棚の前に座り込んで、
本格的に読みふけりはじめました。
20分くらい、私をほったらかしにして、
ゆきは雑誌を読み続けました。

その横顔は、どことなく嬉しそうな、楽しそうなかんじがしました。

雰囲気に圧倒されて、
何も言えないでいると、おばちゃんから声をかけられました。

ゆきは、ビクっとして、慌てて本棚に雑誌を戻しました。

94:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:10:37 ID:dD2nKuVFd
1「可愛い子でもいたの?w」
少し冗談めかして聞くと、
ゆきは何故か眉間に皺を寄せ、
「うーん?」と言っていました。

結局、ゆきはそのまま、そそくさと帰ってしまいました。

95:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:11:02 ID:CZtLpogHl
やべぇよ
興奮するよ

97:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:19:16 ID:Jqbr5pjM5
wktk

98:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:24:06 ID:dD2nKuVFd
それから暫く、平和な田舎の時間が過ぎていきました。
ゆきは朝から昼は部活に行き、昼ご飯のころには帰ってきました。

昔みたいに一緒にご飯を食べ、
漫画なんかを読んだりしていくうちに、緊張も解けていきました。

ゆきは驚くほど頭がよく、勉強なんかも見てもらいました。

男の子とこんな夏休みを過ごしたことはなかったので、
毎日が新鮮でしたw

99:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:24:41 ID:dD2nKuVFd
そんなある日、私はお婆ちゃんの提案で、
ゆきの部活風景を冷やかしに行きました。
体育館の外から、ちらっとゆきを見てみると、
彼は少し細い体を揺らしながら、
一生懸命プレーしていました。

もう、なんというか、かなり格好よかったw

悔しいですが、喪女は簡単に乙女心にwwww

しかし、あれです。ゆきは格好よく、頭もよく、人当たりも良い。

どうせライバルなんて山のようにいるのだろうと思うと、
なんか、恋に落ちる寸前で自制がかかりました。

101:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:38:19 ID:dD2nKuVFd
ゆきに対して、どうにも煮え切らない
思いを抱えたまま、日々は過ぎていきました。
ある日、割と近くで夏祭りがあるのだと
おばちゃんが言ってきました。

おば「ゆき君と二人で行ってこんねww」

1「」

おば「浴衣貸してあげるからww」

君のように、勘のいいおばちゃんは嫌いだよ…。

102:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:38:39 ID:dD2nKuVFd
そわそわしつつ、ゆきに話題を振ってみました。
1「あのさー」

ゆき「んー?」

1「××で夏祭りあるみたい」

ゆき「あー、知ってるよ。行こうか」

1「」


喪女、初めて男子に夏祭りのお誘いを受けるww

103:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:39:04 ID:dD2nKuVFd
しかし、ここは冷静にと思い、さらりと
1「あ、じゃー行こう」

という全く可愛げのない言葉で返してしまいましたw

夏祭り当日、私は約束どおりおばちゃんに浴衣を借りました。

白地にピンクの花があるやつで、
すごく綺麗で高そうでした。喪女にはモッタイネ。

おばちゃんは張り切って、似た生地の巾着も用意してくれました。

さらにさらに、どこで学んだのか、
あのうなじが見える色っぽいお団子まで結ってくれましたw

おばちゃん、結婚してくれ…。

105:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:50:23 ID:dD2nKuVFd
ゆきの家に行くと、ゆきはあった瞬間、大きく目を見開きました。
恥ずかしくて恥ずかしくて、消えたかったw

ゆきはポカンとしたまま、
じろじろと上から下まで見つめてきました。

1「いや、見すぎです」

ゆき「すげー、1ちゃんじゃないみたいww誰w」

1「…」

そりゃ、おばちゃんのお節介で人生初のお化粧までしてますし。

106:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:50:58 ID:dD2nKuVFd
ゆきは一通りすげー、を繰り返しました。
いたたまれなくなって、
さっさとバス停へ引張っていきました。
夏祭りの間、ゆきはちらちらと髪を見てきたり、下駄を見てきたり…。

まさか。

いやいやいや、まさかって何だww

107:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)20:51:16 ID:dD2nKuVFd
もう本当に、本当にチラっとだけ、
ゆきは私に見とれているんじゃないかと勘違いしましたw
もう、死ぬほどドキドキしましたw柄にもなくww

ゆきにたこ焼きやら、
カキ氷やら勧められても、全く喉を通らないほどでしたw

あああ、思い出しても恥ずかしいですw

108:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:06:30 ID:JcebeillP
うわぁ・・・青春

113:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:40:53 ID:dD2nKuVFd
そんなこんなで小規模のお祭りを堪能し、
私とゆきは帰ってきました。
気になったのは、ゆきが、ずっと私を見ていること。

たまにゆきの方に顔を向けると、
パッと顔をそらすのですが、視線は痛いほど刺さってきました。

ドギマギしながら、おばちゃんの家へ帰ろうとすると、
ゆきが申し訳なさそうに言いました。

ゆき「なぁ、1ちゃんまだ時間大丈夫?」

114:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:41:23 ID:dD2nKuVFd
1「え、なんでw」
ゆき「いやぁ…。ちょっと家こない?」

1「何で?」

ゆき「いや…」

どうも歯切れが悪いゆき。
確かに予定はないので、私はのこのこ付いていきました。

家にはお婆ちゃんがいましたし。

115:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:42:37 ID:dD2nKuVFd
ゆきは、自分の部屋に私を入れました。
いきなり後ろに回って、ドアを閉め、カーテンも全部閉めました。
何だ、何だと焦っていると、
ゆきはいきなり部屋の真ん中に正座しました。

1「え、どうしたw」

ゆき「…ちょっと大事な話ある」

ゆきは何時になく深刻な顔をして、唇を噛んでいました。

無言のまま、何分か経ちました。

116:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:43:01 ID:dD2nKuVFd
いきなりゆきが、立ち上がりました。
思わず何かされるのか(すみません)と身構えましたが、
ゆきは私をスルーして、たんすへ。
しばらくゴソゴソと中をかき混ぜて

ゆき「…1ちゃんさぁ、覚えてる?」

1「何を」

ゆき「引越しのときさぁ、俺、1ちゃんに服貰ったよね」

ゆきは恥ずかしそうに俯いたまま言いました。

117:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:43:44 ID:dD2nKuVFd
私はすぐ、ゆきにあげたスカートを思い出しました。
1「覚えてるよ。いらないからスカート押し付けたね」

ゆき「うん…」

1「だから何?」

ゆきの動きがぴたっと止まりました。
それからゆっくり深呼吸を繰り返しました。

ゆきはおもむろに、たんすからビニール袋を出してきました。

小さなスカートでした。
私が10歳の頃にはいていた、ゆきにあげたものでした。

1「まだ持ってたの?」

ゆきはぎこちなく頷きました。
スカートは皺一つなく、綺麗なままでした。

119:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:46:43 ID:dD2nKuVFd
1「どうして、こんなもの大事にとってるの?」
ゆき「…」

ゆきは暫く黙っていました。
いらいらして、少し強めに先を促すと

決心したように言いました。

「1ちゃん、その浴衣、俺に着せて」

はい?

121:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:51:53 ID:1EJKsCxdN
きたな遂に
面白い

122:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:57:34 ID:dD2nKuVFd
ゆきの話したことを要約すると
昔から、女の子の服に興味があった

私から貰ったスカートを一回はいてみたとき、
その気持ちに気付いたんだそう。

1ちゃんの浴衣が綺麗で、我慢が出来なくなった。

一回で良いから俺もこういうのを着てみたい。

告白かと思っていた私涙目ww

もう呆然でした。

123:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:57:57 ID:dD2nKuVFd
1「え、女装趣味…?」
ゆき「そうなるね。でも、1ちゃんになら話せると思って」

1「…」

ゆき「ごめんね、引くよね」

1「いやいやいや」

確かに驚きはありました。
しかし、嫌悪感はありませんでした。

むしろ、美形のゆきが浴衣を着たほうがいいような…。

124:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)21:58:21 ID:dD2nKuVFd
あまりにも衝撃的な告白で、
私自身もぽーっとしてしまい、
1「…いや、別に。いいけど」

ゆき「まっじで!!!!?やったあああ」

1「明日、明日の夕方ならいいよ」

ゆき「うん!ありがとう1ちゃん!大好き!」

ゆきは見たこともないくらい、喜んでいました。

その姿がすごく無邪気で、不思議なくらい納得してしまいました。

「ゆきは、男の子だけど男の子じゃないんだなー」と

125:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:01:13 ID:NdKKQl66F
ガッカリなのかホッとしたのか

127:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:05:42 ID:dD2nKuVFd
次の日の夕方、うきうきしたゆきが家にやってきました。
窓から直接部屋にあがらせ、浴衣を広げて見せました。

ゆきは、溜息をついて、うっとりしていました。

1「着かた、分かる分けないよね?」

ゆき「うん、分からん…」

仕方がなく、服を脱いでもらって、私が着付けをしました。

恋に落ちかけた男のハダカでしたが、全くドキドキしなかったなw

128:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:06:09 ID:dD2nKuVFd
帯を結んで、姿見を持ってきてあげました。
ゆきは感動したように、言葉を詰まらせていました。
何度も何度もくるくる回っていました。

しかし、いくら美形といえども、
男にそのまま浴衣を着せたって、
ただの「女物の浴衣を着たゆき」で何となく、
脱力して笑ってしまいましたw

ゆきもそのことに気付いたようでしたが、
化粧やら髪やらは注文してきませんでした。

まだ、少し抵抗感があったのかなー。

129:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:06:32 ID:dD2nKuVFd
1「ゆきは、心が女の子ってことなの?」
ゆき「いや、多分違う。別に、男が好きだとかはない」

ゆき「ただ、女の子の服が着たいだけなんだと思うw」

すっきりしたように、彼は笑っていました。

結局ゆきは自分の女装姿を一時間ほど堪能して、帰りました。

133:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:37:40 ID:ntGt7ocdS
女装趣味かよww
1とのラブコメ期待してた俺はやっぱり純粋な人間だったようだ・・・・

132:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:12:58 ID:Gr63SHRi3
なんかカワイイなー

134:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:50:28 ID:dD2nKuVFd
それからというもの、
秘密を共有した私とゆきは、さらにうちとけました。
マツコデラックスとゆきをあわせ、
マツゆきなんていうあだ名なんかもできましたw

ゆきは、吐き出してすっきりしたのか、
自分の中の「女の子」の部分?をあまり隠さなくなりました。

134:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:50:28 ID:dD2nKuVFd
私の前でだけは、
ちょっと髪を結んでみたり、なんてかんじです。
だんだん、私も慣れてきて、
一緒にファッション雑誌を読んだりなんかもしました。

135:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:52:02 ID:dD2nKuVFd
ある日、珍しくゆきの部活がない日、
ゆきが普段着も着てみたい、と言いました。
浴衣の件以来のことだったので、
少しびっくりしましたがゆきの必死のお願いに、私も折れました。

この頃には私は、ゆきの女装を
手つだってあげたいという気持ちが大きくなっていました。

前回浴衣を貸したときは、
やっぱり違和感があったことを思い出しました。

137:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:54:31 ID:dD2nKuVFd
1「貸しても良いけど、それなりのクオリティが欲しいよね」
ゆき「あー、たしかに…」


「前の浴衣は、何かやっぱり、
 ゆき!って感じだったよね…。女ってかんじじゃなかった」

ゆき「ひでぇ」

1「やっぱり、ウィッグとか化粧とかもしたほうがいいよ」

ゆき「持ってる?」

1「ううん」

138:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)22:55:17 ID:dD2nKuVFd
どうしたものか、と困った顔をするゆき。
私は、こう提案してみました。
1「…町に買いに行ってみる?」

ゆき「えっ」

1「女装したままで」

ゆき「えww」

143:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:09:47 ID:dD2nKuVFd
ゆきはもの凄く嫌がっていました。しかし、私はテンションマックス。
ゆきにワンピースとストッキングを着せて、町へでかけました。

周りの視線を気にしながら、
おどおどとしているゆきに、
申し訳ありませんが笑ってしまいましたw

1「大丈夫、絶対ばれないww」

ゆき「無理、無理!やばいよ、風とか吹いたら絶対やばい」

1「ww」

144:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:11:53 ID:dD2nKuVFd
そんなこんなで、ウィッグと化粧品を買いました。
化粧品は全くの素人だったので、
店員さんに聞きましたが、そのときのゆきも面白かったw

店員さんに好みの色を聞かれて、すごくキョドってましたw

結局、ゆきの心配に反して、
誰にもばれることなく買い物を終えました。

なんだか、妹ができたみたいで楽しかったw

145:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:12:29 ID:dD2nKuVFd
帰ってきて、ゆきは早速ウィッグをつけました。
本当に女の子っぽくて、劣等感を感じました。

感心していると、ゆきは私にも化粧をするよう促してきました。

雑誌を見て練習?していたのか、ゆきはすいすい化粧をしていきます。

女なのに、私は全く上手くできませんでした。

146:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:13:07 ID:dD2nKuVFd
ゆき「1ちゃんへたくそww」
1「黙れマツゆき」

ゆき「ちょっと貸してみw」

ゆきは、道具を取り上げて、私の顔に化粧をしてくれました。

普通なら、きっと断っていたでしょう。
けど、何故かこの日だけは、
異常なほど親密な雰囲気だったので、なんとなく受け入れました。

ゆきは、丁寧に眉を描いたり、チークを塗ったりしていきました。

顔が近くて、多分お互いの息がかかっていたかもしれません。

148:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:20:26 ID:dD2nKuVFd
二人とも無言でした。
わたしはゆきにされるがままでした。

ゆきは、リップを塗ろうとして、少し動きを止めました。

あー、流石にリップはダメだよなーと、ぼんやり思っていると

ゆきは急にリップを置いて、私のほっぺたを両手で包みました。

149:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:20:53 ID:dD2nKuVFd
気付いたら、キスされていました。
え?なにこれww

と思いました。一瞬、何が起こったか分かりませんでした。

多分、ものすごいマヌケ面だったと思います。

しばらくして、ゆきは唇を離しました。 

150:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:21:32 ID:dD2nKuVFd
1「…」
ゆき「…」

1「え、何?」

ゆき「…ごめん」

1「え、ごめんって何」

ゆき「…しちゃった」

1「何が」

ゆき「キスw」


はい?

152:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:24:58 ID:ntGt7ocdS
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
期待

151:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:22:28 ID:NdKKQl66F
この場合はレズになるのか?

153:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:29:07 ID:dD2nKuVFd
>>151
どうでしょうw
ノーマルなはず

155:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:36:59 ID:dD2nKuVFd
言われてから、いきなり体がぶわーっと熱くなり、涙が出てきました。
なんか、怒りに似た感情がこみあげてきて、でも、何も言えませんでした。

ゆき「ごめん」

1「いや、ごめんとかじゃないでしょ」

ゆき「つい」

1「ふざっけんな」

156:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:37:22 ID:dD2nKuVFd
恥ずかしくて、気が動転しすぎて、
私は思いっきりゆきを押しのけました。
の、はずが、ゆきの体はびくともしませんでした。

一人であたふたする私に対し、
ゆきはびっくりするほど冷静でした。

ゆき「1ちゃん、ごめんってば」

1「帰れ!帰れオカマ!」

ゆき「騒いだら、人来ちゃうよ」

ゆきは、今度は私の手首を掴んできました。
振りほどこうとすると、
ギュっと力が入って、引き寄せられました。

157:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:37:58 ID:dD2nKuVFd
また、ゆきにキスをされていました。
びっくりしてもがくと、
そのまま抱きしめられました。力が強くて、全く動かない。

ゆきは首の角度を変える?みたいにして、
唇を甘噛みしてきました。

全身に鳥肌がたち、力が抜けていきました。

ゆきは何度も何度も、音を立ててキスをしてきました。

159:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:38:53 ID:dD2nKuVFd
完全に放心状態で、されるがままになっていると、
ゆきはキスを止め、わたしの肩に顎を乗せ、
耳元に顔を寄せて、一層強くぎゅーっとしてきました。

体が熱くて、呼吸が荒かったので、多分興奮していたんだと思います。

ゆきは、今まで聞いたこともない、甘えた声で私の名前を呼びました。

そこでハッとなって、おもいっきりゆきの後ろ髪を引っ張りました。

ゆきは悲鳴をあげて、床に転がりました。
ダッシュで離れ、呼吸を整えました。

161:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:39:17 ID:dD2nKuVFd
うわ恥ずかしいなこれ

162:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:41:37 ID:JcebeillP
読んでるこっちがムネキュン

163:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:58:20 ID:dD2nKuVFd
ゆきは暫く悶絶していました。
私はとにかく窓側にまわり、距離をとりました。
ゆき「いてぇー…。1ちゃん、これ抜けてるでしょ絶対」

1「うるさい、黙れ、喋るな、なんでこんなことした」

ゆき「ごめん、我慢できなくなった」

1「なななななななにが」

もう足も口もがたがたで、言葉にできませんでした。
ゆきは申し訳なさそうでした。

164:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:58:51 ID:dD2nKuVFd
ゆき「1ちゃん、怖かった?」
1「違う、びっくりした」

ゆき「嫌だった?」

1「当たり前だろ、ふざけんなふざけんなふざけんな」

ゆき
「でも1ちゃん、ちゅーしたとき、
 ちょっと、とろんってしてたよ」

私激昂。 しかし、人間って動転しすぎると、
言葉すら出なくなるものでした。

165:名無しさん@おーぷん 2014/06/21(土)23:59:27 ID:dD2nKuVFd
腰が抜けて、座り込んでいると、ゆきが近づいてきました。
思わず身を堅くすると、
ゆきは「ごめん、もうしない。本当ごめん」と
眉を下げた犬みたいな顔で謝ってきました。

1「な、何でこんなことしたの」

ゆき「え、好きだったから」

1「なんで」

ゆき「何でも何も…。1ちゃんが好きだし」

1「意味分からん」

ゆき「俺も、何でこんなことしたのか分からないや。本当ごめん」

1「そうか、帰れ」

ゆき「うん。ごめん」

166:名無しさん@おーぷん 2014/06/22(日)00:00:07 ID:qW2DDJCFR
その日、ゆきはすごすごと退散していきました。
呆然として部屋から出ると、おばちゃんが「何その顔ww」

と笑ってきました。鏡を見ると、汗
や涙で顔がわけ分からん状態になっていました。

夜になって携帯を見ると、ゆきからメールがきていました。

「今日はほんとうにごめん、でも、1ちゃんが好きです。
 驚かせてごめんなさい。反省しています。
 責任をとるので、付き合ってください。」

謙虚なのか図々しいのか不明なメールでした。
ぼんやりと、奴も動揺してるのかなーと思いました。

「市ね」

一言だけ返信して、布団に入りましたが、
その日は全く眠れませんでした。

168:名無しさん@おーぷん 2014/06/22(日)00:01:01 ID:32ysDnKEK
なぜそんなもったいないことをしたw
俺にもゆきとキスさせてくれ

179:名無しさん@おーぷん 2014/06/22(日)00:09:53 ID:yOjO53uhS
キュンとした

169:名無しさん@おーぷん 2014/06/22(日)00:01:52 ID:JFOJgrDiJ
あら?
>>1さん
IDかわった??

170:名無しさん@おーぷん 2014/06/22(日)00:02:35 ID:qW2DDJCFR
あら、変わってますね

172:ゆき 2014/06/22(日)00:03:28 ID:qW2DDJCFR
じゃあ、今度から名前これでいきますねw


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引用元 知り合いの男の子が、男の子じゃなかった話