それまでは窓を締めていたので外の声は全然聞こえなかったんだよね。
警察よぶ…？と聞き耳を立ててると男の声で「あ～～金がねぇ金がねぇ！！！」と聞こえて
なにか重いものを倒す音がした。これは壁が揺れた。
しばらくして女の「ひーーんひーーーん」みたいな泣き声。
こっわと思ってそっと窓を締めた。

夏休みに入って家にいるようになると、隣の男女（夫婦だと思ってたが違うらしい）と
顔を合わせるようになった。
男の方は無愛想でむすっとした顔してこっちが挨拶するとめんどくさそうに首をふる。
女の方は普通の人っぽいけど持ってるカバンとかをすごい見てくるので
どっちにもあまりいい印象はなかった。特にあの喧嘩を聞いたあとでは。

続きです
ある日アイス買って帰ってくるとまた女のほうにあった。
そのタイミングがなんか変で、たまたまあったと言うよりは待ち伏せしてたような感じだった。
アイスがあるので早く部屋に入りたいので「どうも～」みたいなこと言って入ろうとしたら、
すごい甲高い声で「ヒトリ！？」って聞いてきた。
ヒトリ！の意味がわからなくて「は？」って聞き返したら
「ヒトリで住んでるの！！？」って。ああ、そういうことかと思って「そうですよ」って
答えたら「そこ４LDKだよね！？一人なの！？」って。
何が言いたいんだこいつと思って「アイス買ったんでぇ、失礼しますぅ」とわざと
うざったい口調で言って自分の部屋のスロープに入った。
そしたら「愛人なの！？」って。
あまりに的外れなこと言うので面白くなって「あははははー」って笑ってしまった。
そしたら「何がおかしいんだよ！」って今度は男の声が。
えーどこにおったんや男の方…部屋の中で聞き耳立ててたのか？と。
オートロックのマンションで安心してたのに、隣の部屋が変なやつって怖すぎる。

鍵開けて家に入ろうとした瞬間男が押し入ってきたら逃げ場がない。
という話を父に相談したら、父が「もう帰ってこい」と言って実家に帰らされた。
車を買ってもらって、大学へは車で通うことに。
マンションは親戚（男所帯、事情は説明済）に貸すことになった。

大学４年の夏の日、親戚から「隣の部屋の男が逮捕されて、早朝に警察が来て大変だった」と
連絡があって、あいつか～恐喝か窃盗でもしたのかな～と思ったんだけどちがった。
付き合っていた女性に外で暴力をふるって放置し、その女性がなくなって発見された。
３年もたっているのでその女性があのときの女かどうかはわからない。
家に帰らされたときは「車通学めんどくさい、なんでこっちが逃げなきゃいけんだ」
と思ったけど、親の意見にしたがって正解だったな…と思った。
やばいヤツからは逃げなきゃだめだね…

悲劇のヒロインに酔ってたんだと思うよ
こんなダメな男を支え続けるアタシってなんてステキなのかしら　って

だめんずって、だいたいそうだと思う
ダメな男が好きなんじゃなくて、ダメな男を支えてる自分が好き

確かに彼は悪くないだろうけど、彼の頭は悪いわな
あと彼の人間性もか

>>49
ご実家お金持ちだねー